きっと人のいいところが見えすぎるつぐみさんだから。 だから自身の輝きを中々見つけられないのではないかと思って。 強すぎる光は、自分に影を落とす。 かつての私と日菜のように。 私は、拒絶することでしかあの頃の自分を保つことが出来なかったけれど、きっとつぐみさんは私よりも優しくて、そして強い人だから。 だからこんなに頑張れるのだろう。 それでも。「... 私は、実を言うと融通のきかないこの性格が、少し嫌だったの。 どんなに練習を重ねていっても、どこかつまらない音しか出せないような気がして」強いから、大丈夫というわけでは、ないと思う。 人のことを言えはしないけれど、どこか頑張りすぎる彼女は見ていて危うい。「ギターから逃げない、自分の音を探すというのは日菜との約束で。 日菜と向き合うことで前に少しずつ進めるようになったと思うんです。 それでも、やっぱりどこかしら自分に自信がないのね。 たまに不安になるんです」きっと、私もそうなのだけれど。 どんなに他人に褒められたところで、どこかしら不安は残ってしまうのだ。 あなたはすごい、と言われたところで、周りと常に比較してしまう。 私は、日菜と。 つぐみさんは、幼馴染と。 比べて、そうは言ってもまだ足りないと思ってしまう。 それでも。
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